\(E=mc^2\)ではなく

ここしばらく気分が優れなかったので,今日はそれを変えるべく,
 フランク・ウィルチェック,物質のすべては光,早川書房,2009年
を読んでいる。

するとおもしろい記述にであった。
アインシュタインの有名な式 \(E=mc^2\) を変形して \(m=E/c^2\) とみると,
質量の起源がエネルギーにあることが見て取れる。
そしてさらにそこには光(\(c\))が関係する!

新しい発見のためには
「式と遊ぶんですよ」(ディラック)
だそうだ。

ながらく使えなかったのですが

小閑を得たので修復を試みました。
ですが,完全復旧には至っておらず,
各記事の冒頭に


Warning: preg_replace_callback() [function.preg-replace-callback]: Requires argument 2, ‘filter_br_tags_on_math_cb’, to be a valid callback in /home/ykonami/public_html/geometry/wp-content/plugins/mathjax-latex/mathjax-latex.php on line 236

という警告がでてしまっています。
それ以外は,ひとまず大丈夫そうなので,
少し読みにくいのをご勘弁願って,おきます。

小平邦彦著,「幾何のおもしろさ」

今年は小平先生生誕100年だそうです。
それを記念して,表題の本が復刻されました。

長く絶版だった名著です。
持っておられない方は,ぜひ買い求め,読まれることをお勧めします。
岩波の本はすぐに絶版になってしまいますからね。

やはり超一流の先生の書かれたものは違う!

4頂点定理

これは
「平面上の単純閉凸曲線は少なくとも4つの頂点をもつ」
というもので,たとえば小林先生の「曲線と曲面の微分幾何」にも紹介されている。
(もちろんDoCarmoの本にも)

ここで,曲率\(k\)について\(k^\prime(t)=0\)を満たす点を 頂点 とよぶ。

以下DoCarmoに書かれていたこと(p.41):
この定理の逆問題,
「\(k:[a,b]\to \mathbb{R}\)を非負な関数で,\(a\)と\(b\)において\(k\)はその値と任意回の微分係数が一致するとする。また,\(k\)は定数か少なくとも2つの極大と2つの極小をもつとする。このとき単純閉曲線\(\alpha:[a,b]\to \mathbb{R}^2\)で\(\alpha(t)\)における曲率が\(k(t)\)に一致するものは存在するか?」
について,Gluckは\(k\)>\(0\)のとき肯定的に解いている。

しかし\(k\geq 0\)の時はどうなのか未解決なようだ。

2007年にsurveyが出ている。

ちょっとおもしろかった問題

やはりdoCarmo, Differential Geomety of Curves and Surfacesの練習問題から。
p.25 14番。

\(\alpha:(a,b) \to \mathbb{R}^2\) をregular parametrizeされた平面曲線とする。
原点との距離\(|\alpha(t)|\)が\(t_0\)(\(a\)< \(t_0\)<\(b\))において最大になるとする。このとき\(\alpha\)の曲率\(k\)は\(t_0\)において\(|k(t_0)|\geq 1/|\alpha(t_0)|\)を満たすことを示せ。

授業で紹介した本

シラバスにも書いたが,
微分積分学,線形代数学,解析幾何学についての知識は前提とする。
よって,それらに関する本は常に参照できるようにしておくこと。
それぞれの授業で購入した教科書で十分である。
しかし忘れていることも多いだろうから,思い出す,
あるいは改めて理解を深めるためにも,見る手間を惜しまないでほしい。

微分幾何学(曲線論,曲面論)についてはまずは教科書。
基本的にはこの1冊で,古典的なテーマについては十分である。 Continue reading