【思い出話】「情報処理」の授業

私の入った大学では,
学部に関係なく1年生は情報処理という科目で
コンピュータに関する講義と演習を受けることが必修でした。
今なら珍しくもないのでしょうが,
(全員に履修させることは)「画期的なカリキュラムである」と
入学のときのガイダンスで説明されていたように思います。

数学科の学生への講義と演習は,秋口からはじまり,
内容は FORTRAN によるプログラミングでした。
情報処理センターには東芝の大型コンピュータが入っており,
私たちが入学したとき最新機種にリプレースされたばかりだったそうです。

でも,プログラムを書くためのエディタはラインエディタでした! 
今の人に「ラインエディタ」といってもわかってもらえないかもしれませんが,
要は画面に編集中の1行だけが表示されるタイプのエディタです。
なにしろ行を編集するときには,
その行を編集するという意味のコマンドを入力してからでないとできないし,
演習で書かなければならないプログラムは高々20行ほどであるにもかかわらず,
全体をディスプレイで確認することはなかなかできませんでした。

学生に情報処理のよさを伝えるつもりの授業だったのかもしれません。
同級生の中には面白がって授業が終わってからも
センターが閉まるまでプログラミングを続けるものもいました。
しかし私ははじめて触るキーボードもそうですし,
ラインエディタによるストレスはとてもたまらないと感じ,
それから卒業まで一度もコンピュータには触れませんでした。
二度とコンピュータなんて使うものかと思ったものです。

しかし…。

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