ノスタルジー

学会に出席したのは,東京に出る口実が欲しかったからでした
(あ,もちろん聞きたい講演もあったし,
教育のシンポジウムも聞きたかったんです)。
最終日の日曜には特に聞きたい講演もなかったので,
予定通り昔すんでいた団地に出かけてみました。

私が生まれ育ったところは,
昭和30年代初めに全国で初めてできた大規模団地でした。
皇太子様もおみえになったことがあるとか
(こう書けばどの団地かお分かりの方も多いでしょう)。
私が生まれる前の年に抽選に当たり,
両親は移り住みました。

私も生まれてから30数年,
そこに住みました。
しかしその頃すでに老朽化がひどく,
建て替えをするという話が出ていました。
それが実現する前に今のところに引っ越したので,
その後どうなったのか気になっていたのでした。

ネットでしばらく前に調べたところ,
半分くらい建て替えが終わっていることを知りました。
その中には私の住んでいた棟は入っていなかったので,
もしかしたらまだ残っているかもしれないと,
今回訪れることにしたのです。

土曜日の夜は知人のうちで夕食をよばれ,
翌日朝早くホテルを出て団地に向かいました。

バスを降りたのは,団地の西南のはずれ。
テラスハウスと呼ばれる,
昔は結構モダンな感じのした棟が目の前にあります。
しかし壁は傷み,汚れています。
それでも住んでいる人もいるようです。
全部が引っ越さないと,
建て替えるわけにはいかないのでしょう。

団地の中をとことこと歩きます。
昔はもっと大きかったような気がするのですが,
すべてが小さく見えます。
小学校のときに,滑り台から落ちてけがをしたことがありました。
その公園も残っていました。

そこから昔住んでいた建物まですぐです。
ドキドキしました。
その棟は残っていたのです!

もちろん私のいた部屋は空いたまま。
その棟にもまだ人が残っていて建て替えが進んでいないのでした。

デジカメで何枚も写真を撮りました。

この団地は棟と棟の間がかなり広く取られていることで有名でしたが,
今見るとそれでも狭く感じます。

なんとなく悲しくなりました。

そこから北に行くと,
すぐにすでに建て替えられた建物が目に入ってきました。
高層のきれいなマンション風の建物です。

二つを見比べたとき,まったく雰囲気が違っているのに驚きました。

ちょうど桜が咲いており,
そういえば桜のトンネルがあったはずと探しましたがありません。

団地ができたときに歩道脇にずっと桜の木が植えられました。
それが20数年も経つと大きくなり,道に枝をせり出して,
桜が咲くときにはトンネルとなっているようなところがあったのです。
それも100mあまりもつながって!

でもそれもありませんでした。
建て替えのときに道も新しく付け直されたのでしょう。
10mほどしか残っていませんでした。

この団地はもともと松林を切り開いて作られたと聞いています。
そのため,建物の高さを超えるくらいまで成長した松の木があちこちにあったものです。
それらも大分切られてしまったようです。

桜の木がなくなっていたのは,
なんかもったいないような気がしました。

今度来る機会があったら,
建て替えが全部終わっていてまったく違う場所になっているんだろうな,
と思いながら,団地を後にしました。

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