太極拳をはじめたきっかけ2

そのときまで太極拳のことは何も知りませんでした。
今では結構 CM などで太極拳風の振付けを目にしますし,
中国の朝の風景というのでニュースコーナーなどで取り上げられることも多いですから,
御覧になっている方も多いでしょう。

しかしその頃の私には唯一,
高校時代に読んだ「数学学習案内」(日本評論社)という本の中である先生が,
「勉強だけ,頭を使うだけではいけない。
それと同時に体も使わなければ。
それにはヨガやシナの拳などやるのもいいだろう」
という意味のことを書かれていたものが頭にあったくらいでした。

何に惹かれてその本を手に取ったのか,
今では思い出せません。
しかし,一人でやっている絵がずっと描かれていたこと,
ゆっくりと動くので体への負担が少ない
(はじめてやったときには「ほんとかよ」と疑ったものですが)
と書かれていたこと,
それと決定的だったのは,
ちょうど自宅から近いところにその組織の教室があったことから
やってみる気になったのでした。

今でこそ制定拳も多くあり,
伝統的なものも普通に練習されるようになってきましたが,
その当時の入門者は「24式太極拳」,
別名「簡化太極拳」からはじめるのが普通でした。

「簡化」というのは何に対して簡単になったものなのかといえば,
伝統的な型に対してです。
伝統拳,特に楊式太極拳のもつ複雑な動きを簡略化し,
それでいて太極拳の独特の味わいを残し,
さらには健康に役立つものとして
中国政府のきもいりで作られたのが「簡化太極拳」です。

全部一通りやっても5分くらいの型。
週1回のペースで教室に通い,
時間があるときは教わったことを思い出しながら,
本を見て一人で練習するということを1年ほど続けたら,
いつのまにか駅の階段を駈けあがれるほどまでに体が戻ってきましたし,
食事もおいしくとれるようになりました。

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