長澤亀之助,幾何学辞典

先の記事「幾何学辞典3種」 にも少し書いたが,
長澤亀之助の著作には幾何学辞典(明治39年),続幾何学辞典(明治41年)の2冊の幾何学辞典がある。
(もう1冊「平面幾何学小辞典」というのがあるようなのだが,手元にないのでここでは触れない)

いずれも国会図書館にはデジタル版があり,公開されている。
幾何学辞典 : 問題解法 長澤亀之助著,幾何学辞典(国立国会図書館デジタル化資料)
幾何学辞典 : 問題解法 続 長澤亀之助著,続幾何学辞典(国立国会図書館デジタル化資料)
平面幾何学小辞典 長澤亀之助著,平面幾何学小辞典(国立国会図書館デジタル化資料)

上に挙げた2冊は「数学辞典叢書」と題されたシリーズの中の2冊で,「叢書」は

  1. 解法適用 数学辞書
  2. 解法適用 算術辞典
  3. 問題解法 代数学辞典
  4. 問題解法 幾何学辞典
  5. 問題解法 続幾何学辞典
  6. 問題解法 三角法辞典

の6冊からなっている。
このシリーズは


この辞典一連六部は彼此引用関連せしめ此の六部を以て
初等数学 [算術代数幾何三角] に於ける学語辞書たり問題解法辞典たらしめ,
兼て又初等数学の沿革を知らしめ古人苦学研究の蹟をたどりて
後人をして奮進新理を発見せしむるの手引とならしめば
著者の幸これに如くものなかるべし。

「問題解法 三角法辞典」の序

という意図で編纂されている(改行は筆者)。

収録されている問題数は
正 編については,
 正編 1〜2006,
 補遺 2007〜2231,
 補遺の続 2232〜2428

続 編は
 正編 1〜1638,
 補遺 1639〜1807
である。

その数実に4000題以上。

上のことから見えると思うが,繰り返し増補されている。
ちなみに手元にあるものは,

正編
明治39年5月20日 印刷
明治39年5月26日 発行

昭和6年5月1日 増訂28版発行

続編
明治41年5月8日印刷
明治41年5月11日発行

大正元年9月5日 訂正増補十版印刷
大正元年9月15日 訂正増補十版発行

となっている。

幾何学辞典以外もそうなのだが,長澤の著作は繰り返し増補改訂されているものが多い。

本の作りを一部紹介しよう。

正 編

  1. まえづけ
    • 扉の上方に
      ”There is no royal road in Geometry”
      が,中央部に漢文で10行ほどの文が書かれている。
    • 扉裏 Euclid の肖像画
    • 本扉
    • 本扉裏 検印
      「著作権所有」
      の文字とその下に長澤のはんこ,
      小さなスペースに121,420の数字(冊数? 
      続編も同様な数字が書かれているのでおそらくそう。
      とすると,12万冊以上!)
    • 「幾何学辞典序」(漢文で書かれている,私には読めない)
    • 「幾何学辞典自序」長澤による序文。
      明治39年5月の日付が入っている。
    • 目次
  2. 本文
  3. ユークリッド(Euclid) 略伝
  4. 解法之部 補遺
  5. 解法之部 補遺の続

長くなったので,目次などは別の記事としよう。

0
カテゴリー: ユークリッド幾何学, 読書, 教育 タグ: , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)